2023/8/8
朝から早起きして、国立国際に行く。大阪で美術館に行く機会がなかったから、何気に初めての国立国際美術館。
「ホーム・スイート・ホーム」と 常設展「コレクション1 80/90/00/10」を見た。
企画展の方は、ANOMALYaka Ishii Galleryの作家が出展するらしいから、それなりのクオリティになっているんだろうな〜と思っていた。
鎌田友介と石原海が良かった。あとMOTで海に飛び込むところを逆再生した映像が印象的だった潘逸舟もいたけど、そっちはあんまり印象に残らなかった。
鎌田友介は最後の映像作品でいきなり女の人が出てくるところでウッとなってしまったけど、空間の作り方がとても良かった。現代の男の人が出てきて、パントマイムをすることで存在しなくなった外国の日本家屋の痕跡を辿っているのは、パントマイムの技術もあってやりたいこと・意図していることがわかったし、作品のコンセプトにあっているなと思った。
その一方で、女の人はやりすぎというか、作家のフェチ、女性観みたいなものが出てきているみたいで、気持ち悪く感じてしまった…異国(おそらく韓国)にある、植民地統治時代の名残の日本家屋の縁をなぞるのに、白いワンピースを着た若い女性である必要性が理解できなかった…抑圧された象徴としての女性であるなら、ワンピースである必要はないし。むしろチョゴリでなくても、モンペの姿だろうし…。現代であることを強調したいのかもしれないけど、いきなり若い女性が出てきて、目を瞑りながら日本の様式の家の塀を辿るっていうのは、女性がどうやって見られているか、記号として捉えられるのか?についての考慮不足じゃないかな…
映像作品の1点を除けば、LEDと材木の使い方とコンセプトがすごく良かった。アメリカの落としたB26の焼夷弾の光に照らされ鑑賞する、ある意味で日本の戦後社会を暗示しているよな〜とか考えたりしていた。
石原海はSHISEIDOUギャラリーで見れなかった人で、今回で見れてすごく嬉しかった。
キリスト教をどうやってローカルで受容しているか?についての映像を、キリストの復活までの物語を演じながら、演じる人がどう生きてきて、キリスト教徒になったのか?って映像だっで、個人の語りとしてキリストの物語を再生している。カルスタっぽいな〜と思ってたら、ゴールドスミス在学中らしくそのまんまだった。
コレクション展は時間があまりなく。サ〜〜〜と見るだけで終わってしまったけど、とても丁寧に村上隆をはじめとした美術史、文脈に則った展示で面白かった。これだけ丁寧にやってくれるところってあんまりない。